フォント

欧文フォント

• 次の5要素で管理(指定)する。
  • エンコーディング(encoding): OT1 (default), T1など
  • ファミリ(family): 書体のこと
  • シリーズ(series): 文字の線の太さ
  • シェープ(shape): upright, italicなど
  • サイズ(size): 大きさ
• これらを直接指定する場合:

        {\fontencoding{T1}\fontfamily{ptm}%
        \fontseries{m}\fontshape{sc}%
        \fontsize{12pt}{13pt}\selectfont selectfont}

• もう少し簡単な方法: {\usefont{T1}{ptm}{m}{sc} usefont}
  ただし, サイズは指定できないらしい.
• とりあえず、下記書いておけばよい(?)。

  \usepackage{lmodern}
  \usepackage[T1]{fontenc}
  \usepackage{textcomp}

エンコーディング(encoding)

デフォルトのOT1をT1に変更する: \usepackage[T1]{fontenc}

ファミリ(family)

• ローマン体をLatin Modern Romanに: \renewcommand{\rmdefault}{lmr}
• サンセリフ体をLatin Modern San Serifに: \renewcommand{\sfdefault}{lmss}
• タイプライタ体をLatin Modern Typewriter Typeに: \renewcommand{\ttdefault}{lmtt}

シリーズ(series)

• Medium (m), Bold (b), Bold Extended (bx)がある. \bfseriesを使うと, シリーズがbxに変わる.
• シリーズがbに変わるようにするには: \renewcommand{\bfdefault}{b}

シェープ(shape)

{\upshape Shape}, {\itshape Shape}, {\slshape Shape}, {\scshape Shape} で切り替える.

サイズ(size)

• {\small small}などで切り替えるのが基本
• フォントサイズを自分で指定する: {\fontsize{24pt}{26pt}\selectfont Font Size}
  これにより, フォントサイズ24pt, 行送り26ptとなる.

和文フォント

• 欧文と同様に5要素で管理(指定)する。
  • エンコーディング(encoding): JY1, JT1
  • ファミリ(family): mc, gt
  • シリーズ(series): m, bx
  • シェープ(shape): nのみ
  • サイズ(size): 大きさ
• これらを直接指定する場合:

  {\kanjiencoding{JY1}\kanjifamily{gt}%
  \kanjiseries{m}\kanjishape{n}%
  \selectfont 日本語フォント}

  欧文の場合とほぼ同じだが, \kanjifontはないようだ.
• もう少し簡単な方法: {\usekanji{JY1}{gt}{m}{n} 日本語フォント}
• 特別なパッケージを読み込まない限り, {\bfseries 日本語フォント}と {\gtfamily 日本語フォント}は同じだから, 前者を使っておけばよい.

dvipdfmx

• 自分で用意したmapファイル(sample.map)をdvipdfmxで使う場合: dvipdfmx -f sample.map
• dvipdfmxのmapファイルの例(IPAexフォントを埋め込む場合):

  rml	H	ipaexm.ttf
  rmlv	V	ipaexm.ttf
  gbm	H	ipaexg.ttf
  gbmv	V	ipaexg.ttf

• mapファイルで「Ryumin-Light」,「GothicBBB-Medium」が 指定されている場合, これらのフォントを普通の人持っていないので, フォントが埋め込まれないPDFファイルができる. この辺の細かいことは, 参考文献を参照.
• フォントの置き場を調べる方法: kpsewhich -show-path="truetype fonts" | tr : '\n'
  「!!」の行は対象外
• フォントを追加するには, 上記の方法で調べた場所のいずれかにおけばよい. 確認は, kpsewhich フォント・ファイル名

otfパッケージ

• 準備: \usepackage{otf}
• \UTF{Unicode番号(16進数)}で文字を指定する.
• 例えば, 山﨑の﨑は\UTF{FA11}, 髙山の髙は\UTF{9AD9}で出力できる.
• previewは, PDFに変換してから, pdf viewerで(手元の環境のxdviでは previewできなかった).

参考文献

• 奥村晴彦, 黒木裕介: [改訂第6版] LaTeX2e美文書作成入門、技術評論社
• LaTeX dvipdfmx